歯科治療手当について


治療費について、何件か質問があったので、情報をシェアさせていただきます。

Personnummerをお持ちの方で、Försäkringkassanにまだ登録をされていない方は、歯科治療を受ける前に登録をしてください。登録が完了するまでに私の時は1~2か月だったように思いますが、今は半年以上など結構時間がかかる場合もあるようです。(ホームページから登録に必要な用紙もダウンロードできますし、必要な書類などの情報ものっています。)

スウェーデンでpersonnummerがあれば、23歳以下は治療費はかかりません。24歳から29歳までは年に600クローネの歯科治療手当がもらえます。これは二年、有効期間があります。30歳以上64歳以下は年間300クローネになります。有効期間は同様。65歳以上は再び600クローネになります。

歯科治療費はまず政府の決めた価格referenceprisというのがあり、それを参考にFolktandvårdであれば各自治体が、プライベートのクリニックであればその医院自体が費用を決定します。私が見てきた中では、Folktandvårdはreferencepris 据え置きか、それよりちょっと高いくらい。プライベートでは、refarenceprisの1.3~1.5倍くらいの価格設定かなと思われます。

例えば歯科検診で来院した場合、私の勤務する医院だと、

レントゲン4枚含む虫歯の検査、歯周病検査あわせて852クローナ

歯石取り、歯面研磨(表面をつるつるにして歯石が付きにくいようにします)、フッ素塗布で、歯周病の程度により費用は364クローナか572クローナになります。

虫歯など特に治療が必要なければ一年に一回このような検査と歯石除去、クリーニングをするのが一般的です。

もし、Försäkringkassanからの歯科治療手当(Tandvårdbidrag)を二年間使用していなかった場合、

24~29歳であれば600×2で、1200クローナ分の手当てが利用できるので、

852(検診)+364(クリーニング)-1200(手当分)=16SEK

30歳以上で高い方のクリーニングの処置となったとしても

300×2で600クローナの手当てがあるので

852(検診)+572(クリーニング)-600(手当分)=824SEKとなります。

日本で同じことをした場合、大体同額になりますが、国民健康保険があれば三割負担なので、3000円くらいになります。

治療が必要となると、日本は政府の決めた価格自体が安いということと、三割負担ということでスウェーデンに比べるとかなり安くなります。

スウェーデンでは治療費が3000クローナ以上になる場合、Försäkringkassanに登録されていれば、3000を超えた分の半額をFörsäkringkassanが負担してくれます。プラスチックの詰め物程度の治療であれば3000を超えることはありませんが、根の治療、かぶせなどが必要になると、3000以上はほぼ必ずかかります。

ただスウェーデンの治療でいいのは、インプラントも場合によっては補償の対象に含まれるということです。日本ではインプラントはすべて自費治療となります。

いずれにせよ、スウェーデンの歯科は高いというイメージが先行しているようにおもいますが、検診をしっかりとして、痛くなる前に先手、先手を打っておけば、大きな治療が必要になることもなく、費用におびえる必要もなくなります。歯科治療手当を二年使わないと、そのまま失効しますので、無駄にせず、ぜひ活用してください。手当は、コンピューターでデーター管理されているので、患者さんがどれだけ手当を使えるかというのは歯科医院で把握できます。歯科医師か衛生士がたいていの場合、『手当がこれだけ残っているけど、今回使いますか?』と聞いてくれると思いますが、何も言われなかった場合、予約をするときにでも、『どれだけTandvårdbidragが残っていますか?』と聞くか、治療をする前に「Tandvårdbidragを使いたいんですけど」といわれるといいかと思います。

うんざりするほど聞いたことがあるかと思いますが、歯医者はいたくなる前に行きましょう(笑)。

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